技術コラム
一般システム理論
技術コラムの一発目から壮大な話題を扱ってしまいます。
私も、長くなってしまった仕事の経験から、なんとなく雰囲気を感じとっている程度で、「一般システム理論」に、決して精通している訳ではありません。
我々は営業活動の中で、「何が作れますか?」「何が得意ですか?」とよく尋ねられます。
そこで「何でもできます」と答えると、それでは何を頼めばいいのかよく分からないと、困られます。
代理店様や社内の営業からは、我々の技術は「どの業種で活かせますか?」ともよく尋ねられます。
ついつい「何でも」と答えてしまうと、どこへ売り込めば良いのか分からないと、これもまた困られます。
「何でもできます」は「何もできない」と同じことだとも、よくお叱りを受けます。
しかしどのようなモノでも、必ずそこに共通項があるはずで、我々は色々な経験させて頂いてきた中で、それを少しずつ「メタ学習」してきました。
私の経験で言うと、測定機を作る場合は大体構成は同じで、ADコンバータがあって、それを何らかの意味のある数値に変えて表示したり、記録したりします。
通信を伴うものも多かったです。信号処理や、数学的演算を行うものも少なくありません。
温度制御や、モータ制御を行うものもありました。画像処理もかじりました。
風変わりなものではIHヒーターや、音響シミュレータなどもありました。もう古い話ですが。
私の話はどうしてもソフト寄りに偏りますが、私以外の者も、それぞれに日頃「メタ学習」を進めています。
光線銃を作って、遊園地にテスト撃ちに出かけた者もおりました。これも古い話です。
「一般システム理論」は超人的な学問です。「超=メタ」を扱う学問だと思います。
例えば大学4年間で習得する学術分野を、一週間でとらえようとします。
実際、受託開発者というのは、似たようなことを求められます。
お客様が描かれている機器の構成や、長年運用されてきたシステムの話を、瞬時に理解して、その世界の専門用語を用いて、会話せねばなりません。
もちろん我々のスタッフに、それが完璧に出来る者はおりません。
しかし、そういった経験で培ってきた我々の「メタ学習」は、今抱えておられる開発案件にも、きっとお役に立てるはずです。