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ローコスト小型軽量
シリアル(RS-232C)データロガー
SDロガー5
技術情報
相手機器との接続ガイド
★〔印刷用PDF〕SDロガーの相手機器との接続ガイド
SDロガーの、相手機器との接続について説明します。
SDロガーは通信コネクターとして、D-Sub9ピン オス コネクターを持っています。ここでは相手機器もD-Sub9ピン コネクターだと仮定して説明します。
RS-232C通信を行なう機器はD-Sub9ピン コネクターを持つものが多いですが、そうでないものは適宜読み換えてお考え下さい。
●D-Sub9 ピン コネクター例(装置側)
■■フロー制御を行なわない場合(クロスケーブル)
SDロガーの基本的な接続はシンプルです。
フロー制御を行なわない場合は、つぎの3線がつながっていれば動作できます。
ロガーからの送信を行なわない場合には「*1」も必要なく、2線で動作できます。
相手機器もオス コネクターの場合、通常はメス-メスクロスケーブルを使います。
■■フロー制御を行なう場合(クロスケーブル)
SDロガーでフロー制御を行なう場合は、つぎのような接続になります。
この接続は、相手機器がCTS入力によりフロー制御を受け入れることを想定しています。
クロスケーブルには、RTS出力/CTS入力(7番/8番ピン)が接続されていないものもありますので、ご注意ください。
●SDロガーのフロー制御
SDロガーでは、RTS出力を使って相手機器の送信を待たせるフロー制御が行なわれます。
相手機器からSDロガーの送信を待たせるフロー制御は、行なえません(CTS入力は使用されません)。
CTS入力は他にスクリプトへの入力として使えますが、CTS入力を使用しないのであれば「*2」の接続も必要ありません。
SDロガーでフロー制御が行なわれるのは、コンフィギュレーション設定でフロー制御が設定されているときです。
フロー制御が設定されていないとき、かつ他の機能で使われていないときは、RTS出力は常にハイレベル(送信許可)が出力されます。
RTS出力はフロー制御の他に、スクリプトからの出力、ラインコンバータ制御機能で使われます。
■■DSR、DTRを用いる場合(クロスケーブル)
SDロガーでは、DSR入力とDTR出力は、内部で接続されています。
相手機器が送信許可の入力がないと送信しない場合、かつ相手機器がこちらに対して送信許可を出力している場合、つぎのような接続でループバックさせて、相手機器の送信を行なわせることが出来ます。
この接続はつぎのような場合を想定しています。
・相手機器がDSRへの送信許可を必要とする場合。
・相手機器がDTRから送信許可を送出する場合。
・ロガーでフロー制御を行なわない場合。
■■ストレートケーブルによる接続
相手側機器がメス コネクターの場合は、オス-メス ストレートケーブルを使います。
ストレートケーブルの場合も、ロガーが必要とする信号はクロスケーブルと同じです。
ストレートケーブルでは、全ピンがストレートに接続されているものを多く見かけます。
ほとんどの場合はSDロガーでも、そのようなケーブルをご使用いただけますが、特殊な配線が必要な場合は、個別にご確認ください。
■■信号線のSDロガーでのその他の使われ方
その他SDロガーでは、D-Sub9ピンコネクタの信号を、つぎのように使うことが出来ます。
これらを用いる場合は、それぞれ必要に応じた配線を行なってください。
詳しくは本体の取扱説明書、スクリプトリファレンスなどをご覧ください。
番号 | 名称 | 方向 | 用途 |
---|---|---|---|
1 | 外部からSDロガーの電源をON/OFFするために使用できます。 | ||
2 | RXD | 入力 | 受信したデータは基本SDカードに記録されます。 |
3 | TXD | 出力 | スクリプトにより送信できます。 |
4 | DTR | (出力) | 6番ピンと接続されています。 |
5 | GND | ||
6 | DSR | (入力) | 4番ピンと接続されています。 外部からSDロガーの電源をON/OFFするために使用できます。 |
7 | RTS | 出力 | フロー制御、ラインコンバータ制御、スクリプトからの出力として使用できます。 |
8 | CTS | 入力 | スクリプトへの入力とすることが出来ます。 |
9 | 外部へ電源を供給する端子として使用できます。 |
■■そのほかの注意点
●コネクターのオス/メスと、ケーブルのクロス/ストレート
コネクターのオス/メスだけでは、ケーブルのクロス/ストレートが決まらない場合もあります。
例えば、オス-メスクロスケーブルが必要なもの、特殊な接続が必要なものもあります。
また、RS-232C通信ケーブルには、さまざまな配線のものが存在します。
接続は個々の機器の仕様と照らし合わせて、ご確認ください。
●コネクターの固定ねじ
コネクターの固定ねじには、インチねじと、ミリねじがありますが、SDロガーにはインチ(#4-40UNC)ねじが適合します。
また、ケーブルコネクターには通常ビスタイプの固定ねじが付いていますが、延長を意図したケーブルの場合にはナットタイプが付いていることもあります。
SDロガーには、ナットタイプのコネクターは勘合しません。また、相手機器との勘合も確認が必要です。
●信号名の表記
RS-232Cの信号名は、通常はその機器自身の立場で表記されているものが多いですが、まれに相手の立場になって表記されているものもあります。注意が必要です。
※この資料では技術用語としてオス、メスという言葉を用いていますが、これは人間社会の性別を意味するものではありません。